LEVEL Architects

梶原の住宅 14

計画の初期段階からの要望の1つに
薪ストーブがありました。
それも、ガラス越しに背面の景色が見えるタイプです。
オーダーメイドでそんなストーブをつくるのは
初めてのことだったので、
製作をお願いするストーブ工房を訪れるため、
長野県、松本市に向かいました。

一見すると普通の建物なので
あやうく通り過ぎてしまうところでした・・・!

ストーブ工房 山林舎さんです。

中に入ると、入ってすぐのところに
実験ができそうな
試作品のようなストーブが迎えてくれました。

工房の主の竹内さんです。
さらに奥に案内してもらうと、
今度は煙突まで接続されたモデルが置いてありました。
「今にも火を起こせそうですね。」と聞くと、
「そう、これで燃焼の実験をするんです。」と竹内さん。

「へえぇ〜」
薪ストーブは最初勢いよく火がついているのですが
そのあとは給気と排気のバランスでじっくり燃焼させて
暖をとることができます。
映画とかでよく見るパチパチというあれです。

煙突に接続する部分についてるレバーを回すと
中の羽が回って、排気量を調整できるようになっています。

これは薪を出し入れする扉の取手の柄の部分。
メープル、ウォールナットなど
形もストレートや円錐状など
思いのほかバリエーションがありました。
ウォールナットの円錐状のタイプに決定しました。

角に丸みをつけてもらうためのRの大きさや
仕上げの塗装色についても打合せしていきます。
実際に材料を見ながらなので
とても決めやすかったです。

過去に製作したレプリカのストーブたち。
最初は色をはっきりした黒に塗装しようとしていたのですが
一番右のストーブのグレーがかった色みが
なんとも言えずスモーキーで
丸みを帯びたかたちに合っていたのを見て
同じように墨色に近い色にしてもらうことに決まりました。